胚の培養について

胚の培養について

胚の培養とは

体外受精や顕微授精を行った後、インキュベーターという体内に近い状態に管理された培養器で胚を育てます。当院ではほぼ全ての患者様にタイムラプスインキュベーターを使用しています。

胚発育の流れ

受精卵
1日目
媒精の翌日に受精の確認をします。卵子に精子が入ると第2極体が放出され、卵子由来と精子由来の2つの核が見えると正常受精と判断します。
分割胚
2日目〜3日目
受精時は1つの細胞ですが、ここから細胞分裂を繰り返し2細胞→4細胞→8細胞・・・と分割します。この時期の胚を分割胚といいます。
桑実胚
4日目
ある程度分割が進むと細胞同士が接着します。この時期の胚を桑実胚といいます。
胚盤胞
5日目〜7日目
桑実胚の内側に胚盤胞腔という隙間を作りながら胚が広がりはじめ、内細胞塊(ICM)という赤ちゃんになる細胞と、栄養外胚葉(TE)という胎盤になる細胞に分かれます。この時期の胚を胚盤胞といいます。胚盤胞は体外で培養できる一番赤ちゃんに近い状態です。

タイムラプスインキュベーター

タイムラプスインキュベーターはカメラと顕微鏡を内蔵した最新の培養器です。15分間隔で自動で写真撮影されるため、胚を培養器の外に出す必要がなく、観察時に胚へのストレスがかかりません。また、連続した写真を動画のようにして見ることができるため、胚の発育状態を細かく把握することができます。