卵子凍結(社会的適応)について

卵子凍結(社会的適応)について

卵子凍結(社会的適応)について

未婚女性の妊孕性を温存する目的として行います。卵子凍結保存とは、卵巣から採取した卵子(未受精卵)を凍結保存しておき、妊娠を希望するときに融解して、精子と受精させて受精卵を子宮に戻すことによって妊娠を期待することができます。

卵子凍結費用

低刺激周期(1個から数個の卵胞発育)220,000円
刺激周期(複数の卵胞発育)275,000円
税込み
  • 自費診療となります。
  • 初診時の検査費用は別途38,280円必要となります。上記卵子凍結費用には、初診時以降の採血・エコー・薬剤・注射費用・採卵費用・凍結費用(8個まで)・1年間の凍結保存費用が含まれています。
  • 8個以上凍結した場合は1個につき11,000円(税込)ずつ追加になります。凍結した翌年より発生する凍結卵子延長保存費用は1年間で44,000円(税込)となります。

卵子凍結の対象となる方

  • 未婚で健康な方。加齢などの影響を考慮して卵子凍結の希望がある方。
  • 採卵を実施した日における年齢が18歳~45歳未満であること。
    ※東京都の卵子凍結に係る費用の助成をお受けになられる場合は細かい規定がございます。
  • 東京都在住で18歳~39歳までが助成対象年齢です。
  • 詳細は事業の概要 東京都福祉局 (tokyo.lg.jp)をご覧ください。
  • 未受精卵を凍結後、融解して使用する場合は当院で体外受精を行っていただける方。
  • 日本在住で保存期間中に海外に移住する、仕事等で複数年いくご予定がない方。

卵子凍結(社会的適応)の流れ

1当院受診前に日本産科婦人科学会の動画を視聴していただき、初診予約をお取りください。
2医師が卵子凍結の概要をご説明し、意思確認を行わせていただきます。その後、必要な検査を行い、卵子凍結の説明書、同意書をお渡し致します。同意書をご提出いただいた後、刺激法を決定し、治療をスタート致します。
3採卵
4成熟卵(MII期)を凍結保存します。
6凍結卵のご説明と採卵後の診察でご来院いただきます。
7挙児を希望される時になりましたら、当院へご連絡ください。ご夫婦で診察を受けていただきます。
8卵子融解し、顕微授精施行後、培養。
9胚移植

動画視聴サイト

凍結卵子の融解

挙児を希望される時になりましたら、当院へご連絡後、ご夫婦で診察をお受けいただき、ご夫婦の同意が得られましたら、凍結卵子の融解→生存確認後に顕微授精をさせていただきます。

凍結卵子融解後の成績と妊娠率

一般的な凍結融解後の卵子生存率は90~97%、顕微授精後の受精率は71~79%、着床率17~41%、胚移植あたりの臨床妊娠率36~61%、融解卵子あたりの臨床妊娠率は4.5~12%でした。
(Fertility Steril 2013;99:37-43 引用)

凍結卵子の保存について

  • 凍結保存期間は、凍結日より1年間です。保存延長する場合は、1年毎に更新手続きが必要となり、保存延長費用が発生します。
  • 当院では出産時の年齢が高齢の場合には産科的合併症がおこりやすくなる為、産科病院との連携が必須と考えております。その為、50歳を目途に廃棄をご検討頂き、50歳を超えての融解使用や保存期間の延長はできません。
  • 原則、当院では凍結卵子の移送はできません。しかし、東京都の助成金対象の方は都の方針により東京都内にある認定施設であれば移送できることになっています。東京都の助成金対象ではない方は移送できません。また、海外への移送も行うことができません。