着床前診断(PGT-A/PGT-SR)

着床前診断(PGT-A/PGT-SR)

着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)/着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)について

着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)は、胚の染色体数を調べる検査です。 着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)は、胚の染色体の構造(形や配列)を調べる検査です。 体外受精によって得られた胚盤胞から細胞を採取し検査を行います。染色体の数が通常よりも少なかったり多か ったり、また、構造に違いがあると、胚が上手く成長できず着床しなかったり、着床しても流産してしまうこと があります。検査により、染色体の過不足や構造異常があり流産する可能性が高い胚を移植候補から除くことで、 流産のリスクを減らすことを目的としています。

当院着床前診断検査の実績

2023年〜2024年

検査実施数

検査実施件数88件
検査実施個数191個

日本産科婦人科学会が定める判定基準

Aすべての常染色体が生倍数性である胚
Bすべての常染色体が生倍数性であるとも異数性であるとも言えない胚
(多くは常染色体の異数性あるいは構造異常を有する細胞と常染色体が正倍数性細胞とのモザイクである胚を指すが、アーチファクトと区別できない場合も含まれる)
C常染色体の異数性もしくは構造異常を有する胚
D解析結果の判定が不能な胚

当院で実施した検査の判定結果

A判定84個
B判定12個
C判定95個

対象の条件

当院では、日本産科婦人科学会が定める条件を満たしている患者様を対象に行わせていただきます。

PGT-A 検査

  • 反復する体外受精胚移植の不成功( 2 回以上)の既往を有する不妊症の夫婦
  • 反復する流死産(胎嚢確認後の流産が 2 回以上もしくは死産が 2 回以上)の既往を有する不育症の夫婦

PGT-SR 検査

  • 夫婦いずれかの染色体構造異常(均衡型染色体転座など)が確認されている不育症(もしくは不妊症)の夫婦

PGT-A/PGT-SR により期待できるメリット

  • 移植あたりの妊娠率の向上が期待されます。
  • 流産のリスクが減ることが期待されます。
  • 出産率の向上や、初回妊娠までの期間が短縮されることが期待されます。

PGT-A/PGT-SR のリスクおよび留意点

  • 検査のために細胞を採取することによる胚へのダメージが心配されます。
  • 解析精度に限界があるため誤判定をしてしまう可能性があります。
  • 染色体の数や構造以外の原因による流産は防ぐことができません。

PGT-A/PGT-SR の流れ

PGT-A/PGT-SR はそれぞれ対象となる方が異なりますので、まずは医師にご相談ください。

1ご夫婦で PGT-A/PGT-SR の説明動画を視聴し、当院からお渡しする動画視聴確認シートにご記入ください。 ご夫婦で検査前カウンセリングのご予約をお取りください。
2ご夫婦で検査前カウンセリングにご来院いただきます。 当日に動画視聴確認シートをご提出ください。 同意書をお渡ししますので、次回来院日にご提出ください。
3採卵
4胚盤胞の一部を採取し、胚盤胞を凍結保存します。 採取した細胞を検査センターに送ります。
6凍結胚のご説明と採卵後の診察でご来院いただきます。
7検査センターから解析結果が届き次第、ご連絡いたします。 ご夫婦で検査後カウンセリングのご予約をお取りください。
8ご夫婦で検査後カウンセリングでご来院いただきます。
9移植

動画視聴サイト

費用

着床前診断の費用は下記となります。
詳しい体外受精の費用はこちらをご覧ください。

着床前診断

PGT-A1個につき110,000円
PGT-SR1個につき154,000円